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2020.02.20 コラム
車椅子で入れる自宅トイレのリフォームで快適に過ごすには?

車椅子を利用する方が、自分1人でトイレに行けるようにリフォームをしたいと思っていらっしゃるのではないでしょうか。公共の場にある車椅子利用者のためのトイレを見るととても広く、一般家庭では無理なのではないかと思っている方も多いかもしれません。

しかし、工夫次第で車椅子の方のためのトイレリフォームは可能です。車椅子利用者のトイレリフォームに必要な点や費用などについて紹介します。


一般的なトイレリフォームに必要な費用を参考に


まず一般的なトイレリフォームでどのような点をリフォームし、どのくらいの費用が必要なのかを説明します。DBJ(価格総合研究所)の「和式トイレから洋式トイレにする場合の予算」を紹介します。新しい便器に交換することと、配管工事が必要な点、床を平らにし床材を張り替える必要があることなど、共通点が多いので参考になります。合計は40万円が相場です。

 

車椅子で利用できるトイレへのリフォームでは、このほか、住宅によってトイレまでの導線、車椅子で寝室からトイレへ移動できることなどプラスアルファの要素があります。以下で詳しく説明しますが、ドア、照明のスイッチ、手洗いなど車椅子でも無理なく操作できるように考える必要があります。合計で60万円くらいを考えておくと可能です。車椅子利用者のためのトイレ等のリフォームは自治体の助成金が見込めます。各自治体で条件が異なるため、直接お問い合わせください。


車椅子で利用できる公共トイレ概要


車椅子で利用できるトイレの大きさは、「国土交通省」のホームページによると2m×2mです。車椅子で方向転換できることが義務付けられており、そのためには1.5mの円形が描けるスペースが必要です。出入り口の幅は車椅子に乗ったまま、通過できるように81cm以上と規定されています。洗面は車椅子に座った状態で、手が洗えるようにデザインされていることが必須です。洗面ボウル下に、膝部分が入るようにしておけば、手を水道口に近づけやすくなります。また、手をかざしただけで水が出てくるシステムにすれば、ハンドルに手が届かなくても手が洗えます。


車椅子と便座の移動時に転倒するなどトラブルが起きる場合を想定して、緊急ブザーの設置が必須です。便座横や床近くなど、どのような状況でもブザーが押せるように配置します。ドアは開き戸ですと、倒れた人が邪魔になってドアが開けられなくなるということが起きます。そのため、ドアは引き戸にします。車椅子の方でも開けやすいように、軽量で開けやすい引き戸が理想です。


住宅トイレを車椅子で利用できるようにリフォームする場合


普通の住宅で2m四方のトイレを作ることはかなり難しいです。車椅子から便座に移動するときに車椅子と便器が直角の関係になっていれば、便座に移動することが可能です。普通のマンションなどのトイレは、ドアを開けると便座に面と向かった状態ですから、車椅子が回転する空間が必要になります。ドアと垂直になるように便器を移動する工事がまず必要になります。狭いトイレでも入りやすいようにするために壁を取り除くことも一つの方法です。


便器の位置と方向は、廊下やトイレの場所にもよるので車椅子で便器に移動できるようにシミュレーションしていきます。次に便器です。もちろん洋式であることが必須ですから、和式の場合は洋式にします。トイレの広さ以外で注意したい点を上げていきます。

 

・トイレの出入り口の段差を無くす

・照明のスイッチが車椅子に座ったままで届く位置に

・出入り口の広さは85cm程度。ただし車椅子から便器への導線を考える

・ドアは開き戸ではなく、引き戸。外部から解錠できるようなシステム。

・ドアは力を入れなくてもすっと開くこと

・トイレに入ると照明が自動でオンになるシステムが理想

・手すりは便器の左右に設置し、可動式の方はトイレのデザインによって水平方向に動くものか、上に動くものかを選ぶ

・ウォッシュレットは清潔を保つために必要。稼働ボタンを利用しやすい位置に設置すること。

・便座に座ったまま水が流せるシステム。

・手洗いは便座に座ったまま使える薄型タイプが理想

・汚物入れは広口で蓋のないタイプ

・非常用ブザーの設置。転倒した場合のことを考え、転倒した場合に届く場所に。

・利用者の状態により、背もたれを設置

・スペース確保のためにタンクレスにする

 

そのた実際にトイレをリフォームした人の体験談などをネットで調べると参考になります。


まとめ


車椅子で利用できるトイレリフォームについて紹介しました。トイレがバリアフリーになっても、寝室からトイレに行けないと無駄になってしまいます。事前にどのように使うかを具体的にシミュレーションして、トイレを設計することが必要です。スイッチや緊急ブザーの位置、便座や洗面の高さなどはご本人と確認して後悔のないようにしましょう。

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