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2019.01.29 コラム
特殊建築物の定期調査って何?建築設備との違いは?

特殊建築物検査と建築設備定期検査の目的は、共に建築物の異常に起因する人身的・経済的な事故を事前に防ぐのが目的で建築基準法で調査と報告が義務つけられています。ですが、細かな点で違いがあるので検査しなければいけない建物がどちらに適しているのか分からなくなってしまいます。この記事では特殊建築物検査と建築設備検査の違いについて解説します。

 

特殊建築物調査って何?何のために必要な調査なの?義務を怠ったら?

特殊建築物調査は建築基準法によって報告が義務つけられており、利用者の安全を常に保証するための法律です。
特殊建築物に特定された公共性の高い建築物は、建物全体が常に適切で適法状態であることを定期的に報告しなければいけません。なぜなら、特殊建築物は通常の戸建てとは違い構造や設備の規模が大きく異なり、小さな劣化や不備でも大きな事故や災害など大惨事になってしまうリスクが高いからです。
建物を使用する利用者のために、外装や内装から避難経路や避難設備、昇降設備などすべての面で基準値を満たしておく必要があります。
特殊建築物調査の調査内容は政命や地方行政、国土交通省によって大まかな項目は同じですが細かな項目は変わってきます。
ですが、必ず定期報告をしなければいけないことには変わりありません。
特定建築物の調査や報告は規模によって1年ごとの報告が必要な建物と、3年に1度の報告で済む建物に分かれます。
どちらの場合でも特殊建築物調査の報告を怠った場合は建築基準法第101条によって100万円以下の罰金が科せられます。また、虚偽の報告をした場合も同じく100万円以下の罰金が科せられます。


特殊建築物の対象は?どんなことを調査されるの?

特殊建築物調査の対象は映画館、宿泊施設、百貨店、マーケット、病院、学校、博物館、美術館、共同住宅などの複数の人が利用する建物で、その建物が政令や行政が定めた土地や建物の規模、階数、構造の条件に当てはまると特殊建築物調査が必要になります。特殊建築物に該当すると、調査の義務と同時に構造や防火設備、昇降設備の条件も厳しくなります。
調査の主な項目は敷地・地盤、建物外部、建物内部、屋根・屋上、避難設備・非常用進入口、その他耐震設備や逃雷設備などになります。

敷地・地盤
堀や壁にひび割れがないか、排水がきちんと行われているか、敷地の通路が適切であるか、地盤に問題がないかを調査されます。

建物外部
広告板や室外機などすべてを目視を中心にひび割れや沈下がないかを確認されます。

建物内部
建築図面と内部を照らし合わせながら目視によって防火区画や壁、床、天井、通路などに異常がないかを調査されます。

屋根・屋上
目視を中心にパラペットやドレーンなどに劣化や破損がないか、排水がきちんと行われているかを確認されます。

避難設備・非常用進入口
建築図面と照らし合わせながら廊下や通路、出入口、バルコニー、階段、非常用進入口に異常や劣化はないか、排煙設備や火災時対策に問題はないかを調査されます。

その他設備
耐震設備や逃雷設備などは目視によって劣化がないかを確認されます。


調査は自分でもできる?報告の方法は?

特定建築物の定期検査は自信で調査し報告書を作成することができます。
ですが、指定の資格保有者でないと調査や報告はできません。
特定建築物の調査が可能な資格は特定建築物調査員、1級建築士、2級建築士です。
1級・2級建築士は特定建築物と同時に建築設備検査、防火設備検査、昇降機等調査を行うことができますが、特殊建築物調査員は特定建築物だけしか調査を行うことができません。
報告に必要な書類は、調査報告書を提出するところで受け取るか、各地方政府や特定行政府のホームページからダウンロードすることが可能です。
ガイドラインに従って必要事項を調査し、記入例に沿って結果を記入することで報告書ができあがります。

建築設備の調査内容は?特殊建築物調査とどう違うの?

建築設備の対象は換気設備、排煙設備、非常用の照明設備、給水設備、排水設備です。
建築設備の調査内容は特殊建築物調査と同様に、敷地・地盤、建物外部、建物内部、屋根・屋上、避難設備・非常用進入口、その他耐震設備や逃雷設備の項目を調査されます。
調査内容は特殊建築物調査とほぼ同じですが、調査される対象が建物ではなく建物の設備になります。
調査報告は3年に1度の報告で済み、1級・2級建築士の資格を保有していると自身で調査を行い、報告することが可能です。
ですが、特殊建築物調査の特殊建築物調査員資格では建築設備の調査は行えず、建築物調査員の資格が必要になります。


まとめ

特定建築物調査と建築設備の調査の大きな違いは調査の対象です。
特定建築物調査は特定の建物を、建築設備調査は建物の設備を対象に調査が行われます。
1級・2級建築士だと特殊建築物調査と建築物調査を行うことができますが、特定の資格だと特定の対象しか調査をする事はできません。
建築物調査も報告を怠ったら罰金刑に処されるので、指定の期間中に必ず報告するように心がけましょう。

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