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2019.02.28 コラム
兵庫県の特殊建築物の定期調査報告制度 対象建築物や報告方法詳細

特殊建築物は定期調査と報告が定められていますが、その管轄や定期報告の提出先は自治体によって異なります。兵庫県の場合、定期報告制度はどのような内容なのか、報告対象の建築物や報告方法を具体的に見ていきましょう。

 

兵庫県の特殊建築物の定期調査 概要と報告対象について

a)概要

建築基準法第8条第1項により、建築物の所有者管理者又は占有者は、その建築物の敷地や構造、建築設備を、常に適法な状態に維持するよう努めなければならないと規定されています。また、不特定多数の人々が利用する大規模な建築物に関しては、万が一、事故や災害が発生した時に多大な被害をもたらす恐れがあります。そのため、建築物の所有者や管理者が、有資格者によって定期調査を行い、特定行政庁に報告することが義務付けられました。この定期報告制度は、建築基準法第12条第1項及び第3項に定められています。

兵庫県での定期報告の流れは、まず所有者又は管理者に、定期報告書が送付されます。報告書は、兵庫県建築防災センターが受付し、各々の特定行政庁が審査と指導を行います。審査結果は、所有者又は管理者に送付されます。 審査結果に訂正事項がある場合は、特定建築物の所有者又は管理者は、専門技術者とともに改善に努める義務があります。指示のある場合は、改善計画書や改善報告書を提出する場合があります。

b)兵庫県内の特定行政庁

定期報告の対象建築物等は、国の政令による指定の他に特定行政庁、特定行政庁以外の市町区域は、兵庫県が地域の実態を考慮して指定しています。

兵庫県の特定行政庁は、以下の12市です。
神戸市、尼崎市、姫路市、西宮市、伊丹市、明石市、加古川市、宝塚市、川西市、三田市、芦屋市、高砂市

c)報告対象となる建築物・建築設備

・劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場(200㎡以上)
・病院、診療所、児童福祉施設等(300㎡以上)

・ホテル、旅館(300㎡以上)
・下宿、共同住宅、寄宿舎(100㎡以上)
・共同住宅、寄宿舎のうち、サービス付高齢者向け住宅、認知症高齢者グループホーム障害者グループホームに限る建築物(300㎡以上)

・学校、体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツ練習場(2000㎡以上)
・百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、料理店、飲食店、物品販売業を営む店舗(500㎡以上)
・事務所その他これに類するもの(地下3階以上)

兵庫県が特定行政庁として管轄する市町区域では、定期報告の業務を行う有資格者等が、対象となる特殊建築物のリストを閲覧することができます。これは定期報告の実施率を向上させる目的で提供されています。

防火設備の定期点検報告について
平成30年度より、一級建築士、二級建築士又は防火設備検査員の有資格者による、毎年の検査報告が義務となりました。

対象となる防火設備は、随時閉鎖式(普段開いていて、火災発生時に煙や熱の感知により作動して閉まる)防火設備です。
防火設備は、防火扉、防火シャッター、耐火クロススクリーン、ドレンチャーです。

常時閉鎖式の防火設備(普段閉まっており、火災発生時に開ける防火設備)、外壁開口部設置の防火設備や防火ダンパーは、定期点検報告の対象外となります。

ブロック塀等の定期報告について
組積造の塀又は補強コンクリートブロック造の塀等も、耐震の面から定期報告の対象項目となっています。特殊建築物に付随するこれらの塀に劣化や損傷がないか点検し、安全管理に努める必要があります。

d)報告する内容
兵庫県の定期報告制度には、下記の4種類の報告内容があります。
・特定建築物の定期調査、報告
・建築設備の定期検査、報告
・防火設備の定期検査、報告
・昇降機等の定期検査、報告



兵庫県の定期調査報告はどのような流れで行うのか

a)兵庫県の定期報告に関する提出先・管轄

特定行政庁が県の場合は県知事宛、市の場合は市長宛に報告します。神戸市以外の特定行政庁は、定期報告業務の委託先として、公益財団法人兵庫県住宅建築総合センターに報告書を提出することもできます。神戸市は市のみが提出先です。
定期報告に必要な書類の要綱と書式は、インターネット上の兵庫県住宅建築総合センターのページからダウンロードすることができます。

b)報告時期

定期調査報告は3年ごとに行い、建築物の種類によって報告時期が異なります。

・劇場や観覧場、病院診療所は、3年ごと、平成32年7月から10月
・ホテルや旅館、下宿、共同住宅、サービス付き高齢者向け住宅は、3年ごと、平成30年7月から10月
・学校や博物館、百貨店、事務所その他は、3年ごと、平成31年7月から10月です。


まとめ

特定建築物の定期調査は3年ごとに行う必要があります。報告書の提出先は、市町村によって異なります。報告時期も建物の種類によって違うため、確認が必要です。防火設備についても定期調査と報告が定められていますので、こちらもあわせて確認しましょう。

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