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2019.05.31 コラム
特殊建築物定期報告の概要と期間を詳しく解説

特殊建築物の定期報告には特殊建築物定期検査報告と防火設備定期検査報告、建築設備定期検査報告書、昇降機等定期検査報告があります。
特殊建築物定期報告は3年に1回の検査報告が必要で、防火設備定期検査報告、建築設備定期検査報告書、昇降機等定期検査報告は毎年の調査報告が必要となっています。
特殊建築物定期検査報告の詳細は各自治体によって変わります。

 

 

特殊建築物定期検査報告の概要

特殊建築物(特定建築物)調査は、建築基準法第12条によって定められている調査で、特定建築物は建築基準法第2条2項で定められている不特定多数の人が扱う公共性の高い建物が該当します。
なので、特殊建築物調査は戸建て住宅や事務所以外のほとんどの建物が該当し、調査結果によって経営や資産価値は大きく変わってきます。
調査内容は、「敷地・地盤」「建物外部」「屋上・屋根」「建物内部」「避難施設・非常用進入口」に分かれており、敷地・地盤のひび割れや損傷、排水が正しく行われているか、建物の外壁にひび割れや沈下がないか、屋上・屋根のひび割れや損傷、排水が正しく行われているか、建物内部の壁や床・天井に損傷はないか、避難経路は正しく行われているかなどを詳しく調査します。
調査方法は主に、目視とハンマーなどでたたいて確認し、建物の外部に関しては平成20年の建築基準法改正以降、打診・赤外線カメラ等による詳細な調査が必要となっています。

また、従来の基準では簡単な調査で報告を終わらせてる建物が多かったために自然災害や事故の際に重大な火災や崩落が相次いだために、特殊建築物定期検査報告は、平成24年から25年にかけて大幅に見なされ、定期報告の強化がされました。



特殊建築物定期検査報告の期間と報告年について

特殊建築物定期検査報告の期間は3年に1回で、用途ごとに報告年度が定められています。
建物の用途や各自治体(特定行政庁)によっては毎年調査する必要もあるので確認が必要です。
特殊建築物定期検査報告には建築設備と防火設備の調査項目があり、建築設備の調査は学校とボーリング場・スケート場・水泳場・スポーツ練習場・体育館を除くすべての特殊建築物で毎年1回、防火設備の調査は全ての特定建築物で毎年1回の定期検査報告が必要となります。
報告年については、各都道府県によって異なるので、各都道府県のホームページより確認してください。



初回調査の免除と調査対象

戸建て住宅以外のほとんどの建物が該当する特殊建築物ですが、用途、規模によっては定期報告が免除されたり、定期調査の報告頻度が変わります。
新築の特殊建築物、又は改築後の特殊建築物については、検査済みの書類を受け取った日付が属する年度の特定建築物定期検査は免除され、翌年以降の報告時期から特定建築物定期検査報告が必要になります。
学校やボーリング場などのスポーツ練習場、博物館・美術館・図書館・集会場・劇場・観覧場・ホテル・病院・福祉施設・百貨店。飲食店・共同住宅は3階以上に対象用途があると、特殊建築物定期検査報告をする必要があり、3階以下の場合は特定建築物定期検査報告は必要ありません。
また、3階以下であっても、所要面積がオーバーしていると特定建築物定期検査報告を実施する必要があります。
学校やボーリング場などのスポーツ練習場・博物館・美術館・図書館は3階以下で床面積が2000㎡以内であれば特定建築物定期検査報告は必要なくなり、事務所は5階以下で床面積3000㎡以内であれば特定建築物定期検査報告は必要ありません。
共同住宅の場合は、3階以上に対象用途があり床面積1000㎡以上の場合、又は5階以上に対象用途があり床面積500㎡以上に当てはまらない構造だと特定建築物定期検査報告は必要ありません。
サービス付高齢者向け宿舎、認知症対応型グループホーム、障害者支援グループホーム、サービス付高齢者向け住宅の場合は、3階以上に用途がある場合、地下に対象用途がある場合、2階部分の対象用途の床面積が300㎡以上の場合のいずれかに当てはまると、特殊建築物定期検査報告が必要になります。
共同のサービス付き高齢者向け住宅や共同住宅の場合、非常用エレベーターが設置されていると建築設備の定期検査が必要で、共同住宅は非常用エレベーターが設置されていると防火設備定期検査が必要になります。



定期報告書類の保管期間

定期報告には特殊建築物定期検査報告、防火設備定期検査報告、建築設備定期検査報告書、昇降機等定期検査報告の4種類があり、報告書類の控えを保存する義務はありません。
ですが、建築物を適正な状態で維持し続けるには報告書類を保存し続けることをおススメします。


まとめ

今回は、特殊建築物定期検査の詳細を紹介しました。
特殊建築物定期検査の報告時期は3年に1回と定められていますが、各自治体によって報告年度は変わってきます。
また、報告が必要な条件や回数も違ってくるので、各自治体での確認が必要です。
平成24年に建築基準法が改正されて以来、調査の方法や調査項目などが強化されましたが、災害や事故から建物を守るための大切な検査報告なので、きめられた期間にきちんと調査しましょう。

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